牛肉と同じように、ガニや堅蟹といった

ランクで分けられているカニ。

 

今回は、そんなカニのランクについて

詳しくご説明していきましょう。

 

カニのランクってどのように決められるの?

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種類によって違いはありますが、

カニの平均寿命は15年ほどだと

言われています。

 

およそ1年に1度の頻度で脱皮を繰り返し、

長い年月をかけて大きくなっていくカニ。

 

大きく立派に育ったカニは

とても美味しそうに見えますよね。

 

しかし、どれだけ見た目が良くても

大切なのは身入りと味

 

脱皮したばかりのカニは、

体が一回り大きくなったとはいえ

身入りはよくありません。

 

一方で、脱皮をして時間が経ったカニは

栄養を体に取り込んでいるため、

身入りがしっかりとしたカニとなります。

 

そのため、業者は色や形、甲羅の硬さなどで

カニの状態を判別し、

それぞれのランクに分けているのです。

 

カニのランクって何?

カニのランク付けは

地域や漁港によっても違いますが、

基本的には4つに分類されています。

脱皮蟹<若ガニ<若上蟹<堅蟹

では以下に、ランク別の特徴を

お伝えしていきましょう。

 

最高級なのは堅蟹

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一杯数万円で取引されることもあるほどの

最高ランクの堅蟹。

 

身入りはおよそ90〜100%と言われており、

しっかりと重みがあるのが特徴です。

 

また堅蟹には1特〜4特のランクがあり、

4特の堅蟹が最も高品質と言われています。

 

一昔前までは、4特の堅蟹は希少なため

なかなか手に入らないとされていましたが、

最近では4特の堅蟹を取り扱っている

カニ通販ショップも増えてきました。

 

値段は少し高くなってしまいますが、

本当に美味しいカニが欲しいのであれば

4特の堅蟹を選ぶことをおすすめしますよ

 

若ガニは一般的な品質のカニ

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一般的に、よく家庭でも

食べられているのが若ガニであり、

スーパーで売られているほとんどのカニは

若ガニなんですよ。

 

若ガニとは脱皮して間もないカニのことで、

身が少なめのものが多いため

贈答用には向かないとされています。

 

身はおよそ60%〜80%

やや少なめではありますが、

家庭で手頃に楽しめるカニとしては

申し分ないといえるでしょう。

 

若蟹の中でも品質が良いのは若上蟹

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若ガニよりも少しランクが上なのが

若上蟹と呼ばれるランクのカニ。

 

若上蟹は堅蟹になる一歩手前のランクなので、

身入りは80〜90%と贈答用としても

十分な品質のカニとされています。

 

あまりおすすめではないのが脱皮蟹

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一方で、身が50〜60%以下の物を

脱皮蟹と呼びます。

 

脱皮蟹はその名の通り、

脱皮して間も無く水揚げされた

蟹のこと。

 

身も非常にスカスカ

加工用に回されたり、

訳あり品として非常に安い価格で

取引されることが多いようです。

 

美味しいカニを食べたいのであれば、

脱皮蟹は避けたほうが賢明だと

言えるでしょう。

 

「タグ付き」のカニって?

カニのシーズンに市場に行くと、

脚にタグがついたカニを見かけたことは

ありませんか?

 

色は地域によって黄色や緑、ピンクなど

様々なものがあるのですが、

タグが付いているということは

ブランドガニであるという証拠なのです。

 

タグの始まりは福井県の越前ガニ

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そもそものタグの始まりは

今から20年程前にさかのぼります。

 

当時はまだカニの産地表示について

厳格な決まりがなく、越前以外で取れた

品質の悪いカニを「越前カニ」と表記して

販売する業者が多くいました。

 

そこで、差別化を図るべく、

越前で水揚げされた中でも特に高級品質の

カニに独自のタグを付け、

正真正銘の越前カニ」として販売を

始めたのが始まりなのです。

 

そしてタグ付けは徐々に広まり、

今ではタグ付けされたカニ=ブランドガニとして

広く知られるようになりました。

 

タグの色でどのブランドガニか分かる

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今ではたくさんのタグの種類がありますが、

どの地域で水揚げされたカニか、タグの色で

簡単に見分けることができるんですよ。

 

例えば、越前ガニは黄色、加能ガニは水色。

そしてズワイガニは水揚げされた地域ごとに

緑、青、ピンク、白など様々。

 

どのカニも、タグ付けされているものは

甲羅、脚、爪の大きさや重さなど、

決められた厳しい基準をクリアした

高級品質のものなんです。

 

ぜひ一度は食べてみたいですね。

 

簡単に美味しいカニを見分ける方法は?

カニが美味しい時期になると市場にも

たくさん獲れたてのカニが並びますよね。

 

もちろん、お店に並ぶまでにプロが

品質によってランクづけしてくれていますが

店頭に同じ値段のものが並んでいたら、

少しでも美味しいカニを選びたいもの。

 

そこで、素人でも簡単に美味しいカニを

見分ける方法をお教えいたします。

 

まずは甲羅をチェック!

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一番簡単な見分け方は、

甲羅で判断する方法です。

 

甲羅で見るべきポイントは主に2つ。

  • 甲羅が硬くしっかりしているか
  • 黒いブツブツがついているか

 

一番最初にお伝えした通り、

カニの品質は脱皮から時間が経って

身がしっかり詰まったものが良いとされています。

 

つまり、脱皮してから

どれ程時間が経ったかが重要なのです。

 

それをわかりやすく判断できるのが

甲羅の硬さなので、少し触ってみて

硬ければ硬いほど身が詰まっている証拠

ということです。

 

また、甲羅に付いているブツブツは

フジツボカニビルの卵で、

硬いものに付くという性質があります。

 

カニビルの卵がついていれば

絶対に美味しいというわけではありませんが、

一つの判断材料として

覚えておいてくださいね。

 

重さをチェック!

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次に簡単な方法が、実際に手に取ってみて

重さをチェックする方法です。

 

重いカニのほうが身がたくさん

詰まっている証拠なので、

同じ大きさでのカニで迷った際は

ぜひ手にとって重い方を選びましょう。

 

お腹の匂いと色をチェック!

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身入りだけではなく、

カニが新鮮かどうかを見極めたい場合は

カニを裏返して匂いを嗅いでみましょう。

 

新鮮であればあるほど匂いは少ないので、

強い匂いがするカニは要注意ですよ。

 

また、カニのお腹は少し黄ばんだ白色

をしているのが特徴です。

 

お腹が真っ白なカニは

脱皮をして間もない可能性があるため、

避けた方がいいかもしれません。

 

お店によっては直接カニに触れることを

禁止している場合もあるので、

手にとって見分ける際は

お店の人に触っても良いか

一言声をかけてから触れるようにしましょうね。

 

よく見かける訳ありガニって?

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最近よく見かける訳あり商品

 

品質は同じなのに、

見た目が少し悪いという理由で

お得に販売されていたりしますよね。

 

では、カニの訳あり商品は

どうなのでしょうか。

 

カニを通販サイトで購入しようとすると、

「訳あり」という表記がされたカニを

よく見かけます。

 

せっかく購入するなら美味しいカニを

選びたいけど、訳ありガニのお得さにも

惹かれる…なんて思ったことありませんか?

 

訳ありガニを選ぶ際に大切なのが、

信頼できるお店を選ぶということ。

 

訳ありカニにも様々な商品があり、

品質は良くても見た目が悪いだけの

カニもあれば、売り物にならない

脱皮ガニを訳ありとして

販売しているお店もあります。

 

特に通販で購入する際は

実物をみて購入することが出来ないので、

商品の説明やお店の口コミなどをみて

しっかり判断して購入することが大切ですよ。

 

オスとメスでランクは変わる?

美味しいカニを見分ける方法として

カニのランクについてお伝えしましたが、

高級ガニとして知られているズワイガニは、

実はすべてオスのカニのみを指す

ということをご存知ですか?

 

なぜかというと、オスのズワイガニは

一生のうちに何度も脱皮を繰り返して

体が大きく成長し、見た目も立派で

身がたっぷり詰まったカニに成長します。

 

一方、メスのズワイガニは

産卵ができる大きさまで成長すると

脱皮をしなくなってしまうのです。

 

そのため体が小さく、

高級なズワイガニとしては認められません。

 

メスのカニはどんな名前で呼ばれるの?

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メスのカニは

ズワイガニという名前ではなく、

セコガニ香箱ガニといった

名前で呼ばれます。

 

一般的なオスのズワイガニが

50センチ程成長するのに対し、

セコガニは成長しても

その半分の25センチ程度なんですよ。

 

地域によっても呼び方が変わり、

他にもクボガニコッペガニなど

様々な呼び方をされています。

 

メスのカニはオスのように

若ガニ、堅ガニといったランク付けが

されることは少ないようです。

 

ですので、ランクが付けられていたり

タグが付いているような高級ガニは、

すべてオスのズワイガニであるということを

覚えておきましょう。

 

メスのカニでも美味しく食べれる?

セコガニ、香箱ガニなどの

メスのカニってどんな味なのか

気になりませんか?

 

わざわざランクが付けられず、

ズワイガニという名前すら付けられない

ことから、オスのカニこそ買う価値が

あるのではないかと思う方も多いでしょう。

 

実際、昔はズワイガニを買うとおまけで

セコガニがおまけで数匹付いてくるなど、

タダ同然でもらえるカニとして

認識された時代もあったようです。

 

今では信じられませんが、

そのセコガニは子供のおやつとして

出される程の価値だったとか。

 

しかし、現在メスのカニは

資源保護の観点から、漁が厳しく制限

されており昔ほど気軽に手に入ることは

少なくなりました。

 

そのため昔と比べて価値は上がり、

現在のメスガニは知る人ぞ知る珍味として

わざわざメスを買い求める人もいる程、

密かに人気があるんですよ。

 

メスのカニはなんで人気なの?

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珍味と呼ばれる人気の秘密は、

ズバリ、外子、内子と呼ばれる卵です!

 

お腹にあるふんどしと呼ばれる部分をめくると

茶色の小さな卵が付いているのですが、

これは外子と呼ばれる、成熟した卵です。

 

外子はクセが少なく、プチプチした

食感で、とびこや数の子に似ている

というと想像しやすいでしょうか。

 

その内側にあるのが内子と呼ばれる

卵巣にあたる部分です。

 

生の状態だと紫色をしており、

どろっとした見た目をしていますが、

茹でると鮮やかなオレンジ色になるんですよ。

 

内子はコクがあり、

濃厚で独特な味をしています。

 

この味の虜になる人も多く、内子だけを

集めた缶やビン詰めが売られている程。

 

身はあまり期待しない方が良い!

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メスのカニがランクづけされない

もう一つの理由が、身入りの少なさです。

 

メスのカニは体内で卵を育てる時期に入ると、

栄養の多くが卵の成長に

使われてしまうために、

身がスカスカになってしまうことが多いのです。

 

そのため、メスのカニを食べる際は

あまり身入りは期待せず、卵を楽しむ

つもりで頂くようにしましょう。

 

 

以上、カニのランクについて

お伝えしましたが、いかがでしたか?

 

同じ値段でもカニのランクによって

身入りや味が異なるので、

できるだけ良いランクのカニを購入できるよう

見極めてくださいね。