身が大きく食感は最高!

淡泊な味わいが癖になる、タラバガニ。

 

冬の御馳走の一つとして楽しみにしている方も

多いのではないでしょうか?

 

今回は、そんなタラバガニを美味しく茹でる方法

保存方法などをご紹介します。

 

タラバガニってどんなカニ?

タラバガニの特徴は、食べ応え抜群の身!

1本1本にぎっしり詰まったカニ肉は嬉しいこと

このうえないですね!

 

タラバガニの詳細や旬を知って、

よりよいものを手に入れられるよう調べてみました。

 

「身」を楽しむタラバガニ!

参照元:https://www.photo-ac.com/

カニの楽しみ方は人それぞれ。

そしてカニの最も美味な場所もカニそれぞれ。

 

タラバガニはカニの中でも身が大きく、

歯ごたえある食感が人気のカニです。

 

まずサイズが他のカニと比べても大きくなりやすく

脚が太く長いので、その分身が詰まっているのです。

 

解体した際に取り出しやすく、

ストレスにならないのもポイントが高いですね。

 

後に紹介しますが、

単純に活を締めて塩茹でするだけで

十分満足感が得られるカニなのです!

 

ただタラバガニに欠点があるとすれば、

それはカニ味噌。

 

量が取れない上に、茹でるとすぐに流出してしまって

しかも味が美味しいとは言えないのです。

 

実はタラバガニは分類上、

カニではありません。

 

「エビ目ヤドカリ科目タラバガニ」と、

れっきとしたヤドカリの仲間なのです!

 

あの海底を貝殻を背負って歩くヤドカリの姿と

豪快にハサミを振り上げるタラバガニが近い種とは

ちょっと信じられませんが、

その証拠にタラバガニは他のカニと比べ脚が1対足りず

お腹側の造りも左右非対称。

 

カニ味噌が微妙なのはこのせいです。

 

ヤドカリとカニの内臓の造りが違うせいで、

通常のカニ味噌とはまったくのベツモノになります。

 

タラバガニは純粋に身のみを楽しむのがよいでしょう。

 

身のみ求められるために、

タラバガニは甲羅なしの姿

「1肩」=片側のハサミと脚3本、

という単位で売られることが多いです。

 

これももちろん美味しいのです。

 

しかしやはり生きている「活」には

鮮度は叶いません。

 

旬の時期の一番美味しい季節にタラバガニを味わうなら

ぜひ一度は活にチャレンジしてみましょう!

 

「夏」が元気なタラバガニ!

参照元:https://www.photo-ac.com/

さて活タラバガニを手に入れようにも、

まずはタラバガニの「旬」を知らねば話になりません。

 

実は多くの人が勘違いしていると思いますが、

何もカニの旬=冬というわけではありません。

 

カニという生き物は脱皮を繰り返し大きくなります。

 

脱皮直後はエネルギーを使い果たし痩せてしまいますが

脱皮前はぷりぷりに太っているのです。

 

また、特に北海道オホーツク海でとれる

カニに限りますが、

流氷が解けて流れ出た栄養で

太るチャンスの時期があるのです。

 

ゆえに春先が一番よいタイミングといっても

過言ではありません。

 

大きく栄養満点に太ったカニを

「堅ガニ」と言います。

 

これを手に入れることができたなら、

豊かなカニライフは

約束されたようなものでしょう。

 

タラバガニももちろんその例にもれません。

旬は春から夏にかけてです。

 

もちろんこれは国産のものに限っての話で、

ロシアやアラスカ、ノルウェーなどの外国産は別です。

 

しかし「活」のタラバガニを手に入れるならば

国産以外は存在しません。

 

外国産は輸送や配送の手間で、

生きたまま新鮮なカニを

流通させるのが現実的ではないからです。

 

活タラバガニを茹でるには

参照元:https://www.irasutoya.com/

活タラバガニの旬もわかりました。

 

いよいよどのように取り寄せて締めるものか

気になりますよね。

 

茹でるのには特別な機材や準備は必要ありません。

 

ご家庭でできる簡単な活タラバガニの締め方を

ご紹介します。

 

急いで下準備を!

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シミュレーションしてみましょう。

インターネット通販で信頼できる業者を

探し、注文すること数日・・・。

無事に国産の活タラバガニが届きました!

 

ここからが問題です!

活といえども相手は生き物。

大抵おがくずと配達されるカニは、

ついた段階では元気でも

時間が経つにつれ急速に弱ってしまいます。

 

死んでしまっては鮮度もなにもありません。

 

泡を吹くたびに栄養が逃げていると考えれば

深刻さがわかるでしょうか。

 

カニが届いた瞬間から、ことは刻一刻を争います。

急ぎ茹でて締める準備をしなくてはいけません。

 

ただし、思い通りにいかないのが世の中の常。

 

せっかく活タラバガニが届いたばかりだというのに

急用が入るときもあるでしょう。

 

そんなときは応急処置として、

冷暗所に塩水を含んだ新聞紙でカニを包み、

保管しましょう。

 

間違ってもそのまま冷蔵庫に入れてはいけません。

 

その日1日程度ならもつかもしれません。

(確証はできません)

帰ったら急いで茹でましょう。

 

茹でる前に!必須の下準備

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活タラバガニを茹でるためにいる道具は以下の通り。

順番に見ていきましょう。

活タラバガニを茹でる際の準備・まとめ
  1. カニが隠れるだけの十分な量の水
  2. 少々の塩(全体水量の3%程)
  3. 深めの鍋(茹でるため)
  4. 氷水を張ったボウル(冷ますため)
  5. 輪ゴム・タコ糸など、カニの力に耐えうるもの
  6. タワシ
  7. キッチンバサミ

スピードが勝負の活タラバガニの茹で締めですが

決して省いてはいけないのが下準備です。

 

全体の汚れをタワシでこすり落とさねばなりません。

 

最中逃げないよう輪ゴムやタコ糸など、

お湯の中でもとけたりしない丈夫な素材で

縛ってください。

 

「どうせ殻がついているんだし大丈夫でしょ?」

という安易な考えではいけません。

 

必ず水で丁寧に洗い流せなばいけない理由があります。

 

殻には保存用のおがくずだ以外にも、

目にはえない細菌や無数の汚れが付着しています。

 

衛生面でも問題ですし、

この汚れがカニがしっかり

茹で上がるのを邪魔することがあるのです。

 

汚れたカニを出される人は、いい気がしませんしね!

 

爪や甲羅と脚の関節といった細かいところも

入念に洗いましょう。

 

キッチングローブを使うことで、

怪我もへっちゃらですよ!

 

表面が綺麗になったら、

今度はカニ味噌を捨てる作業が必要になります。

 

上記で既にふれたとおり、

タラバガニの味噌は固まらず味は微妙で、

そのまま茹でるととけて身の邪魔になります。

 

なのでカニには気の毒ですがひっくりかえして

お腹の「ふんどし」と呼ばれている

三角形の場所をはがし、味噌を捨ててしまいます。

 

スプーンですくいとり、流水で洗い流せばOK。

 

また、ふんどしを開けた先。

味噌をとりはらった両側に見える白いものは

「ガワ」といってカニのエラにあたる部分です。

 

有害なときもあるので、

茹でたあとは早めに捨ててしまいましょう。

 

味噌を捨てることで味に影響を与えずに

茹で時間も短縮できるほか、

保存できる日数も延びます。

 

これで下準備が完了しました。

イケる「ふんどし」・イケない「ガニ」
俗にふんどしと呼ばれる、カニのおなかの△。
ここは内臓(カニ味噌)と直結しており、
取り外すことで味噌もふんどしも両方
楽しめる珍味になります。
ですが「ガニ」とよばれるエラ部分は
急ぎ取り除き捨てましょう。
エラは有害なゴミ・細菌なども付着しやすい部分です。

 

タラバガニの茹で方いろいろ

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毛ガニのような小型のカニと違い、

タラバガニは平均サイズが大きめです。

 

脚を曲げたサイズで入りきるような、

寸胴鍋などを用意する必要があります。

 

鍋にカニが隠れきる量をいっぱい沸かしてから、

待ちかねた活タラバガニ・投入の時間です。

 

塩を全体の3%ほど、

適量を溶かした中にカニを入れて茹でます。

 

意外と多い量なので、

舐めてみて海水程度の濃度かどうか

確かめながら作りましょう。

 

茹で時間は1.5㎏程の標準サイズならば

20分前後です。

 

これはタラバガニを姿のまま、

味噌抜きのみを適切に行った場合に限ります。

 

これ以上大型小型になる場合は、

プラスマイナス5分程度茹で時間を調整してください。

 

このとき一番注意すべきは湯温です!

 

決して水が減ったように見えるからと、

さし水をするのは厳禁。

 

湯の温度が中途半端に下がり、茹で切りません。

 

水量は最初に重々確かめましょう。

 

ヘタすると赤にならずに黒っぽいままになります。

 

きちんと茹で上がると、

カニ・エビ類が持つ色素アスタキサンチンが働いて

真っ赤になります。

 

一つの目安になりますね。

 

具合を確認したら、最後に冷やす作業です。

カニの身を引き締めるため、

氷水を張ったボウルにいれて、荒熱を取りましょう。

 

これも殻からの身離れをよくする大切な作業ですので、

省いてはいけません。

 

十分冷えたら足を外し、

不要部位を除いて解体しましょう。

 

ふんどしをはずしてあるならば、

甲羅をはずすのも難しくないでしょう。

 

足は根元から切っておきましょう。

脚を取り外して茹でる方法

タラバガニが茹でられるほど大きい鍋。

これが結構悩むところで、一般家庭にない

サイズの鍋をわざわざ購入すべきか迷います。

 

もし用意が無理というならば、いっそ脚をもいでから

茹でるという方法もあります。

味噌を捨てるときに甲羅と脚をはずして茹でます。

外す作業を加えたことにより、塩が効きやすくなって

いますので、塩加減は控えめにしましょう。

 

タラバガニを保存するには

参照元:https://www.irasutoya.com/

真っ赤に茹で上がった活タラバガニ。

 

このまま食べてももちろんいいのですが、

ひとまず保存したいという人もいるでしょう。

 

むしろカニはすこし冷やしたほうが

甘味を増すとの話もあります。

 

茹でたカニは、適切な処理をすれば保存できます。

 

冷蔵・冷凍どちらも可能です。

 

どちらも霜がおりないようにラップして保存します。

 

液が垂れることがあるので、

新聞紙を敷いたバットなどに置くと

汚れずにすみますよ。

 

冷蔵は2~3日。

冷凍は2週間前後の保存が可能です。

 

通常の冷蔵庫では、業者の持つ

瞬間冷凍のノウハウがないので、

一般の冷凍ガニよりも持ちは短くなります。

 

また再度解凍や冷凍を繰り返すことはやめましょう。

 

味がどんどん落ちてしまいます。

 

一度解凍したら早めに食べてしまいましょう。

解凍は常温よりも冷蔵庫で行うことをおすすめします。

 

また、料理に使う際も加熱の力を過信しすぎないで

迅速に使い切るようにしましょう。

 

冷凍の場合は作る料理によって

解凍するかしないか変わりますので、

レシピを確認しましょう。

 

 

新鮮な活タラバガニは、弾けるような肉質が

たまらなくやみつきになるカニです。

 

適切な塩加減で茹でるならば、

調味料不要なほど美味しく仕上がりますので

ぜひ一度はチャレンジしてみてくださいね!