濃厚でクリーミーなカニ味噌と
甘くて詰まった身を持つ毛ガニは、
北海道ではもっともポピュラーな
カニとして親しまれています。
今回は、そんな毛ガニの基礎知識から
美味しい食べ方までご紹介していきますので
ぜひご覧になってみてくださいね。
毛ガニってどんなカニ?
まずはじめに、毛ガニについて
ご説明していきましょう。
毛ガニはその名の通り
全身が短い剛毛で覆われているカニで、
クリガニという種類に属すのですが
その中でも大型のカニであることから、
別名“オオクリガニ”とも呼ばれます。
オスの場合、最大で15cm、
メスは12cmほどにまで成長するのですが、
毛ガニの生態系保護のために
食用として水揚げされるのは
8cm以上のオスの毛ガニのみと
されているんですよ。
それ以下のサイズのオス、
全サイズのメスの毛ガニは放流し、
市場には並びません。
このため、食卓に並ぶのは
全てオスの毛ガニなんです。
また、花咲ガニの内子や外子は
珍味として食べられていますが、
毛ガニの内子などは
基本的に食べることはできません。
毛ガニはどこで獲れるの?
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毛ガニは主に寒い場所で獲れるカニ。
日本では北海道周辺や茨城県、
島根県の近くでも水揚げされます。
海外だと、ロシア産の毛ガニなども
よく見かけますね。
特に北海道では
毛ガニの漁が盛んに行われていて、
大きく分けて四つの海域で
水揚げされています。
毛ガニが獲れる海域の一つが
網走など宗谷などの
北海道の北側に位置する、
オホーツク海エリア。
釧路など、
北海道の東側の太平洋エリア。
それから北海道の南側である
日高沖などの日高エリア。
そして四つ目が、虎杖浜などが有名な
北海道の西側に在する噴火湾エリアです。
このように、北海道では
東西南北、すべての方角の海で
毛ガニを獲ることができるんですよ。
日本では北海道産の毛ガニが多いですが、
海外に目を向けてみると
毛ガニはロシアでも数多く水揚げされています。
毛ガニの旬は?
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毛ガニの旬とは
毛ガニが水揚げできる時期のことですが、
北海道全体で見ると
毛ガニは一年中水揚げされます。
そのため、毛ガニの旬は一年中、
とも言えるんですよ。
といっても、上記で紹介した
北海道内の四つのエリア全てで
常時水揚げされるわけではありません。
それぞれのエリアごとに、
毛ガニが水揚げされる時期が
異なっているのです。
オホーツク海エリアで獲れる、
オホーツク海産の毛ガニの旬は、
3月から6月の間。
太平洋産毛ガニは9月から10月、
日高産の場合は11月から
翌年2月が漁期で、
噴火湾産は7月から8月までが
旬となっていますよ。
毛ガニのランクって?
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毛ガニは質によって
四つのランクに分けられており、
そこから毛ガニの身入り具合や
カニ味噌の質などを
ある程度把握することができますよ。
ランクが低い順に
若ガニ<若上ガニ<若極上ガニ<堅ガニ
となっていますので、
通販で毛ガニを購入する際の
目安にしてくださいね。
ちなみに、どのような基準で
このランクが決められているのかというと、
その毛ガニが脱皮をしてから
経過した期間が関係しています。
実は、毛ガニは脱皮の時に
身体中の栄養を全て新しい殻の
生成に費やしてしまいます。
そのため、脱皮直後の毛ガニの身は
痩せていて、旨味もあまりありません。
このような毛ガニは味が落ちるため、
市場価格も低くなるんですね。
一方、脱皮から時間が経ち
身にしっかりと栄養を宿した毛ガニは
『堅ガニ』とされ、
味がよく高値で取引されます。
そのため美味しい毛ガニを狙うのであれば、
堅ガニと記載されたものがおすすめですよ。
ちなみにこの堅ガニも、
更に品質ごとにランク付けされており、
『1特』『2特』『3特』『4特』と
数字が上がるごとにランクが上がっていきます。
『3特』『4特』の堅ガニは
高級料亭などで出されるレベルなので、
一般的なスーパーなどで
取り扱われることはほぼありません。
ですが、通販サイトであれば
『3特』『4特』の堅ガニを
販売している業者もあるため、
ぜひチェックしてみてくださいね。
美味しい毛ガニの特徴って?
では次に、美味しい毛ガニの特徴について
ご紹介していきましょう。
美味しい毛ガニの重さは500g前後
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まず初めに注目して欲しいのは、
毛ガニの重さです。
毛ガニは最大で15センチにも成長しますが、
必ずしも15cmにまで成長したものが
美味しい訳ではありません。
毛ガニの場合、脱皮を繰り返すごとに
身体が大きくなるのですから、
サイズが大きい毛ガニは必然的に、
歳をとっているということになります。
歳をとった毛ガニは
そうでないものよりも身が痩せ
味が悪くなるとされています。
そのため、毛ガニを選ぶ時には
とにかくサイズが大きいものを!ではなく、
最も味が良いとされる大きさのものを
探すのがおすすめですよ。
毛ガニの場合、身入り具合や
カニ味噌の質が良い状態になりやすいのは、
重さ400gから600g、甲長10cmほどのもの。
サイズは通販であっても
事前にチェックすることが出来ますから、
ぜひ覚えておいてくださいね。
色ツヤが良い毛ガニ
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続いての注目ポイントは、
甲羅の色ツヤです。
野菜や果物の場合でも、
新鮮で美味しそうなものを選ぶときは
色ツヤを見ますよね。
毛ガニの場合も同じで、
ボイルされている毛ガニであれば
鮮やかな赤色をしたものが
新鮮で美味しいとされています。
逆に甲羅の色が黒ずんでいるボイルガニは、
ボイルされてから
時間が経っている可能性が高いため
購入は控えた方がいいでしょう。
殻が堅いものが美味しい
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脱皮からあまり時間が経っていない毛ガニは
甲羅が柔らかく、
身がスカスカであることが多いです。
先ほどご紹介したランクでいうと、
『若ガニ』などですね。
一方、脱皮から時間が経過した『堅ガニ』は、
その名の通り殻がかたくなります。
つまり、殻が堅い毛ガニは、
身にも栄養がたっぷり詰まった
美味しいものである可能性が高いんですよ。
毛ガニを食べるときにおすすめな食べ方は?
せっかくの毛ガニですから
美味しい食べ方でいただきたいもの。
続いて、毛ガニのおすすめな食べ方を
ご紹介していきましょう。
ボイルガニがおすすめ!
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まず初めにご紹介する
毛ガニのおすすめな食べ方は、
シンプルなボイルガニです。
毛ガニを茹でるだけの簡単な調理法ですが、
その分毛ガニのうま味を
最大限に引き出してくれるんですよ。
あらかじめ業者が毛ガニを
ボイルガニとして販売しているケースも多く、
そちらを選べば自ら調理する手間もありません。
逆に、毛ガニの調理に慣れていない方が
自宅で美味しく毛ガニを茹でるのは
困難だとされています。
毛ガニに限らず、ボイルガニの味は
カニの茹で方で大きく変わってくるため、
信頼できる業者から
購入するようにしてくださいね。
刺身がおすすめ
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意外かもしれませんが、
毛ガニは刺身にしても美味しいんです。
ただし、刺身は食材が新鮮でなければ
美味しくありません。
毛ガニを刺身でいただく場合は、
冷凍ガニではなく生きている毛ガニ、
“活毛ガニ”を用意しましょう。
毛ガニの刺身は毛ガニ本来の甘さを
感じることのできる調理法ですが、
自宅で毛ガニを捌かなければいけないため
誰にでもおすすめできる訳ではありません。
毛ガニを捌くことに抵抗のない方は、
ぜひ新鮮な活ガニで
お刺身を味わってみてくださいね。
毛ガニの部位で美味しいのは?
毛ガニといえば
カニ味噌のイメージが強いですが、
それ以外に美味しい部位は
どこなのでしょうか?
肩肉がおすすめ!
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まず初めにご紹介するのは、
毛ガニの脚の付け根にある肩肉です。
肩肉は食べにくいと思われがちですが、
ちょっとしたコツさえ掴めば
簡単に食べることができるんですよ。
また、棒肉よりも身が甘く
歯ごたえもしっかりしているのが特徴。
毛ガニのカニ味噌が好きな方は、
味噌と肩肉を混ぜた甲羅盛りを
ぜひ味わってみてくださいね。
殻はダシにおすすめ!
毛ガニの全てを食べ尽くした後、
残った殻はどうしていますか?
ほとんどの方は
そのまま捨ててしまっていると思いますが、
実は毛ガニの殻は鍋やみそ汁の出汁に
おすすめなんですよ。
食べ終わった毛ガニを煮るだけで、
美味しいカニ汁の完成。
お好みで野菜や豆腐などの材料を加えれば、
絶品カニ鍋を堪能できます。
ちなみに「毛ガニの毛が抜けて、
鍋が汚くなってしまうのでは?」と
不安になった方も安心してください。
毛ガニの殻で出汁を取っても、
毛ガニの毛はほぼ抜けません。
少しでも抜けてしまうのが気になる方は、
ザルなどで毛を取り除くといいでしょう。
カニ味噌がおすすめ!
毛ガニといえば、
やはりカニ味噌は外せません。
数あるカニの中でも毛ガニは
最も美味しいカニ味噌を
持つとされているんですよ。
新鮮で美味しいカニ味噌は
鮮やかなオレンジ色をしているのが特徴で、
一方新鮮さがなくなってくると
カニ味噌の色は黒ずんできて、
苦味が強くなります。
本当に美味しいカニ味噌を
楽しみたいのであれば、
冷凍ガニより活ガニがおすすめですよ。
毛ガニを調理・食べるときに気をつけることは?
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当たり前のことですが、
毛ガニ姿を購入した際は
ご自宅で捌く必要がありますよね。
しかし、毛ガニはズワイガニや
タラバガニと比べて体が小さいため、
思ったように身が取れないことも。
また、毛ガニには
殻中に短い毛が生えていますから、
剥くときに手に毛があたって
気持ち悪い感じる方もいるでしょう。
そのため、毛ガニを捌くときは
ゴム手袋やキッチンバサミを
使用することをおすすめしますよ。
毛ガニの殻は他のカニよりも柔らかいため、
キッチンバサミで簡単に
毛ガニのカニ味噌の食べ方でおすすめなのは?
そのまま食べても
十分に美味しいカニ味噌の
ちょっとしたアレンジ方法を
ご紹介しましょう。
甲羅焼き
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甲羅焼きは、その名の通り
毛ガニの甲羅に身とカニ味噌を詰めて
焼いたもの。
必要な材料が少ないため、
簡単に美味しいお酒のアテを
作ることができますよ。
お子さんがいる家庭であれば、
チーズを乗せてグラタン風にしても
きっと喜んでくれるでしょう。
カニ味噌クリームパスタ
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毛ガニのカニ味噌を入手したら、
洋風料理にもチャレンジしてみてください。
美味しい毛ガニのカニ味噌は
濃厚でクリーミーなので、
パスタのソースにも相性ピッタリ。
高級食材のカニ味噌を使えば、
いつもよりワンランク上のパスタが作れますよ。
カニ味噌を生クリームや
牛乳と混ぜ味を調えて、
出来上がったソースとパスタを絡めれば、
贅沢なカニ味噌クリームパスタの完成。
また、具材として毛カニの身を
パスタに加えると
さらに毛ガニの味を堪能できるでしょう。
いかがでしたでしょうか?
他のカニよりも小ぶりでありながら
うま味がぎゅっと濃縮した身と
濃厚なカニ味噌が楽しめる毛ガニは、
高級食材として人気があります。
まだ毛ガニの味を知らない方は
これを機にぜひ食べてみてくださいね。