毛ガニのカニ味噌の周りにある
謎の白い塊。
なにこれ大丈夫なの!?
この毛ガニどこかおかしいの!?と
不安に思う方もいることでしょう。
そこで今回は、
毛ガニのカニ味噌の周りにある
白い塊の正体について
詳しくご説明していきます。
毛ガニのカニ味噌の周りにある「白い塊」って何?
参照元:https://www.photo-ac.com/
簡単に言うと、白い塊は身ではなく
血液が凝固したもの。
カニが持つヘモシアニンという血色素は
酸素と結びついている状態では青色、
酸素と結びついていない状態の時は
青色から無色透明になるんです。
つまり、カニが呼吸をできなくなった時点で
血液の色が透明に変化するというわけ。
そして加熱することによって
透明だった血液が白く固まり、
謎の白い塊となるのです。
毛ガニのカニ味噌の周りにある白い塊は食べれるの?
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白い塊は血液だったのか…と思うと
食べるのを躊躇してしまう方も
いるかもしれませんが、
魚の血合いと同じようなものなので
食べても問題はありません。
それどころか、カニ味噌に並ぶ
珍味になる可能性を秘めているんですよ。
まず白い塊は血液そのものですから、
細菌や寄生虫の恐れを
心配する必要がありません。
「血肉」という言葉があるように、
カニにおいては肉とワンセットな部位。
「安全性」は身やカニ味噌と
なんら変わりないレベルなんです。
毛ガニのカニ味噌の周りにある白い塊の味は?
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柔らかさは例えるなら卵の白身や豆腐。
肝心の味ですが、おおむねさっぱりと淡泊で
血液という感じは全くありません。
しかも旨味が凝縮されているので、
味噌や身と合わせると隠し味に早変わり!
ぜひとも試してみたいところです。
白い塊が血液でカニ味噌が内臓…
こう聞くと少し驚いてしまいますが、
お魚のアラで汁ものを作ることを考えれば
そこまで躊躇うこともないような気が…。
食べるかどうかはあなた次第ですが、
体に害のない美味しい部分を
食さない理由があるのでしょうか?
カニ味噌もスゴイ部位
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そもそもの話です・・・。
白い塊が珍味とかいう以前に、
カニにおいて身より珍重されることもあるカニ味噌。
特に何の疑問も抱かず綺麗にすくって
ウニ・イクラと同様の扱いをしていますが・・・。
その正体を知っていますか?
「味噌っていうから、脳みそじゃないの?」
と単純に考えればそうなりますが、
実は大きく異なります。
カニはヒトとはまったく違う体のつくり。
カニ味噌は、エビなどの甲殻類にある
「中腸腺」と呼ばれる部位のことを差しています。
「腸」とあるように、本来は消化器官なんですね。
ただ役割としてはむしろ肝臓に近いそう。
つまり、カニ味噌は
カニのレバーにあたるわけです!
フォアグラといい、
レバーはまったりとした味と食感から、
高級食材になりやすい部位です。
カニにしたって美味しいのは
当然の部位だったんですね。
白い塊の食べ方って?
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白い塊について覚悟を決めたところで
気になるのは食べ方。
個体差によりまちまちですが、
一見してスプーン1さじもない量とわかりますよね。
この量をかさましできるような、
何か特別な料理方法があるのか?
あるいはこれをで複雑な調味料を精製するのか?
いいえ、まったくございません。
白い塊の食べ方はただ単純!
カニ味噌と混ぜて美味しく頂く。それだけ!
なんでそれしかできないのかというと
総量が少ないからに他なりません。
また、甲羅内部に張り付くような形で凝縮
するので、すくおうとすると必然的に
味噌と混ざらざるを得ないわけです。
なので甲羅をはずすとき、カニ味噌と一緒に
扱うと取りこぼしが少なくなります。
特別な器具や手順も一切いりません。
スプーンやカニ用フォークでちょい
ちょい落とせばいいだけ。
それだけでカニ味噌のグレードをUP
することができます!
食べるなキケン!間違えやすい部位
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血液まで食べられるなんて、
カニって素晴らしいものですね!
そうなるとある疑問がわいてくる人も
多いのではないでしょうか?
すなわちカニの限界・可食部位・・・。
甲羅の中はファンタジー
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カニって思ってたよりずっと食べ応えの
あるものだったんだな・・・。
と、ここまで読んでいただいた方は、
ご理解頂けたのではないでしょうか?
カニは身だけでなく、味噌も血液も
美味しい海のお宝。
その認識が浸透したところで質問です。
「他に食べられる箇所はあるの?」
「この部位は食べられるの?」
そんな疑問をお持ちではないですか?
カニの甲羅の中はいうなれば宇宙空間。
味噌と白い塊を取り除いても
まだ、なにか、ある。
「これも食べられる?」とドキドキして
いるところを恐縮です。
身・味噌・白い塊・・・
それ以外は可食部位は存在しません。
残念ですが、その他のキャッチ―な見た目の
部位は、以下の理由で不食になっています。
これはダメだよ!がっかり部位
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どんな部位が食べられないのでしょうか?
食べられない理由とは?
その判断基準は大きく分けて2つ。
- まずい・臭いなど、食に不向き
- 汚染や細菌の恐れがある
このどちらか、あるいは両方になります。
さすがに健康に害を及ぼしてまで食べる
気はしないですね・・・。
①ガワ
先ほども記述したように、エラの部分です。
エラ呼吸とは海水をこしとって酸素を
得る方法。
要するに除湿器のフィルターのような
もので、細菌や寄生虫に毒されやすい箇所
になります。
完全に茹でれば身は問題なくなりますが
念のため、甲羅を開けたらすぐに、
ガワは捨ててしまいましょう。
物理的にもカニ味噌をほじるのに
邪魔になります。
②胃
カニの甲羅を開けて、頂点にある黄色い
部位が胃になります。
これはただの袋。
成分としては殻と同じです。
何にも使えないので、周りの味噌だけ
吸ったら、放っておきましょう。
③腸
カニ味噌と違い、純然たる消化器官です。
ここはエビで言う、背ワタと一緒。
食べても苦く臭いだけでいいことは一つも
ないので、ふんどしあたりをあけたら
取り除いておきましょう。
見た目が真っ黒なのですぐにわかります。
④心臓
カニも当然生物です。心臓はあります。
黒い膜に覆われた指先大のものに
なります。
ワタと同じくらい黒く、存在感がある
ので、一見してそうとわかるでしょう。
これもガワと同じく、汚染の危険性が
あるので、早急に捨ててしまいましょう。
これら4つが、目立つ割に使いどころなく
食べられないカニの部位になります。
身などとは別にしておきましょう。
とくに甲羅にそのまま味噌をつけた
まま食す人は要注意!
味噌と白い塊を綺麗にとるには?
カニの可食部位は身・味噌・白い塊。
甲羅や殻はだしや器に使うことが
できますが、その他は基本不食部位。
さて、こうなるとぜひとも白い塊を
堪能したいところでありますが、ただ
掬うだけといってもなにかしらコツが
あるなら知りたいところですね。
心強い味方・カニスプーン
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白い塊は耐久度はそこまででもないので、
力を込めてガシガシ削らずとも大丈夫です。
普通のスプーンか、
あるいはカニフォークが適しているでしょう。
甲羅の中を綺麗に総さらいするつもりで
やってみましょう。
白い塊はあくまで副産物。
時には予想以上にとれないことも
ありますから、気負わないでください。
取り扱いのよいように、
小さめのものがベストです。
カニ・悲喜こもごも
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上記にもありますが、
カニは美味しいだけのしろものではありません。
適切に部位を選択していかないと、
時には病気になることだってありえます。
言ってしまえばカニの身や味噌も、
状態の悪いものを選んでしまうと
キケンなときがあります。
だから私達ヒトは、
長年かけて可食・不食を見分け、
調理を徹底的にすることで
カニに対応してきました。
特に今回とりあげている活毛ガニのような
鮮度のあるものは、
適切な調理でリスク回避がほぼ可能です。
その上で、ちょっとしたおまけを楽しむ
余裕をもちたいですね。
以上になります。
長年の疑問だったかもしれない、
謎の、毛ガニの中の白い塊。
その正体と味わいかたについて
ご理解頂けたのなら幸いです!
綺麗に食べつくして、
楽しいカニライフをお送りください!