安ければ悪かろうという言葉があります。

品質と値段は本来直結するもの。

 

いくら勉強したからといって、時には

大盤振る舞いしたいからといって。

良いものは不当に値は下げられません。

 

その「良いもの」の内、毛ガニのお値段に

ついても同じこと。

 

毛ガニの実際の相場はいくらなのか?

調べてみました。

 

毛ガニの相場はどれくらい?

普段買わないものの相場は判り辛いもの。

 

特に季節ものの考えが根強いカニは、

買う機会が年に数度ということもあり

把握が難しいでしょう。

 

一体相場はどれくらいなのでしょうか?

 

一杯のお値段

参照元:https://www.photo-ac.com/

毛ガニは決して大きいカニではありません。

 

スーパーなどでは足を縮こまらせてより

いっそう小さく見えるかもですが、

元より小さいのです。

 

そもそも毛ガニは

比較的浅い海に生息するカニ。

 

基本海にすむカニは、

深いところにいけばいくだけ体が巨体になります。

 

ズワイガニやタラバガニなどは足が長く

一見して「大きいな」と思いますが

やはり毛ガニより深い海に生息しています。

 

食用ではありませんが、

海遊館などでお馴染み、タカアシガニなどは

その典型的な例といっていいでしょう。

 

しかし実際のお値段は、

なぜか毛ガニの方が割り高なように感じます。

 

それこそサイズで勝るズワイ・タラバ

よりも・・・。

 

肉類ならばgが増えるほど

値段も高く比例するのに、

カニはどうしてそんな差異が

でるのでしょうか?

 

その理由は毛ガニの捕獲量にあります。

 

毛ガニは生命力が他のカニと比べると弱く

食に耐えうる大きさのカニに育つには

8年程度かかるのです。

 

戦後に漁が活発化してからというもの

毛ガニは幾度となく数の危機に陥っています。

 

もちろん現在は規制もありますから

獲り尽くして絶滅!なんてことはありませんが、

年々希少価値があがったというわけです。

大ガニさん総身に旨味が回りかね
カニは種類ごとに住む深さが違います。
だいたい限界の水深が以下の通りです。
・毛ガニ   200m
・ズワイガニ 600m
・タラバガニ 350m
ちなみにタカアシガニに至っては、800mの
深さにいるときもあるのだとか。
しかしお味は大味で、とても食べ進まない
のだそうです。

 

カニの値段は何で決まる?

大きさの割に毛ガニがお高いのは

気のせいじゃなかった。

 

こうなるといかにベストな状態のものを

お安く手に入れられるかが気になりますね。

 

毛ガニの具体的な相場はいくらなのか?

またそれを決める要因とはなんでしょうか?

 

「堅」がつくほど高くなる?

参照元:https://www.photo-ac.com/

毛ガニはほぼ通年を通して捕獲できます。

 

これがズワイガニやタラバガニだと外洋に

生息しているので、話が違います。

 

国外の業者が水揚げして流通に乗るのに

時間がかかります。

 

中には杜撰に扱う悪徳業者も存在します。

 

しかし毛ガニはほとんど国産。

 

北海道と一部地域で年中どこかしこで

獲れるのです。

 

なので時期による大きな値段の変動は

あまりないといっていいでしょう。

 

シーズンオフがないので、

冬以外に値段が倍になったりする暴利はないのです。

 

ただし3~4月頃のオホーツク海でとれる

毛ガニは「流氷明け」といい、

普通のものより身が詰まっています。

 

流氷が解け、栄養のある海流が流れ出した

おかげでぷりぷり太るのです。

 

こうした身の多いカニは「堅ガニ」とも

呼ばれています。

 

これは牛肉のA5などと並ぶようなもので、

質も値段も桁が違います。

 

業界では「若」「若上」「若極上」ときて

「堅蟹」になると、出世魚のように扱っています。

 

更に「堅ガニ」にも4つのランクがあり、

最上級のものは4特と言われています。

 

マークは〇に特が4つ、「堅」の赤字が1つ。

 

4特レベルになると

高級料亭などにしか卸されないので、

まずお目にかかることはありません。

 

この時期の毛ガニを狙うならば、

ある程度の出費は覚悟しましょう。

 

逆を考えれば、まだ年が若く、

脱皮をしたばかりの小さな毛ガニ、

「若ガニ」は安いです。

 

大きさは堅ガニに劣るかわり、

柔らかく殻が向きやすいという理由から、

わざわざこれを購入する人も存在します。

 

大きさによる値段の違い

参照元:https://www.photo-ac.com/

毛ガニの大きさは400g~1㎏と、

大きく差が開いています。

 

毛ガニの捕獲の最低限のラインが、

甲羅が8㎝以上ということ。

 

一番小さいサイズは女性の握りこぶし+足、

きいものはその倍以上あるのが普通です。

 

市場では「巨体=大味」との認識からか、

中間の600gまでの毛ガニが人気なようです。

 

そして気になるお値段ですが・・・。

 

ごく小さいものだと1000円を切ることもあり、

逆に1㎏を超えるようなものは1万以上になる

ことも珍しくありません。

 

中ごろのサイズが選ばれやすいので、

平均して4000~5000円前後でしょうか。

 

余程不漁が続いているのでもない限り、

通常はこの値段のようです。

 

「冷蔵」「冷凍」「活」の違い

参照元:https://www.photo-ac.com/

時期とサイズは、値段に密接に関係しています。

 

しかし、その他にも値段を決めるものがあります。

 

それは「発送方法」。

 

「冷凍」か「冷蔵」か「活」

どれで発送するかによっても、値段は変わります。

 

店舗や業者によっては

冷凍品以外を扱わないところも多いので、

基本値段比較は冷凍品が中心になります。

 

値段は 冷凍<冷蔵<活 の順で高く、

大体1000~2000円前後であがっていくようです。

 

それぞれにメリットデメリットがあるため

どれがよいとは一概に言えません。

 

食べ方や、保管方法がご自身にあった、

コストパフォーマンスがよいものがお得です。

 

冷凍

毛ガニを締めて茹でた後、

急速冷凍して保存されたもの。

 

・メリット

年中手に入りやすく、冬の高騰する時期の

「堅ガニ」なども購入できる。

宅配業者もマイナス15度以下にして宅配する。

 

・デメリット

解凍に時間がかかる上、

刺身などの調理方法はできない。

 

冷蔵

毛ガニを茹でたあと、

冷凍せずにそのまま各地へ送る。

 

・メリット

冷凍に比べ調理がしやすく、

カニ味噌の風味なども落ちていない。

 

・デメリット

冷凍よりも高価で、長期保存には向かない。

一度冷凍すると味が極端に落ちてしまう。

 

生きている毛ガニのこと。

通販で取り扱っているところは限られる。

 

・メリット

活毛ガニならではの甘味や新鮮さを味わえる。

刺身や、カニ味噌はこの状態がベスト。

贈答品としても高級感があり、喜ばれる。

 

・デメリット

長くて2日しか持たず、保管がまったく効かない。

質の悪い業者だと、

送られてくる最中に痩せてしまう。

 

「訳アリ品」とはどんなもの?

参照元:https://www.irasutoya.com/

最後に値段を決める要因。

それは「訳アリ」か否かにつきます。

 

いくら厳重に注意しても、守り抜こうとしても、

破損や汚染を完全に防ぐことはできません。

 

これはヒューマンエラーだけでなく、

不幸な事故や災害も含めての話です。

 

そうしたアクシデントにより、

毛ガニの足が外れる、殻にひびが入ったものが

「訳アリ品」として販売されています。

 

正規品よりも数千円値が落ちるのに、

質はまったく変わらないという

素晴らしいもので、

見目を気にしないならばよい選択です。

 

例えば毛ガニ 500g×2尾 1万円 という

商品があったのなら、

傷が少し入っているだけで

8000円近く値下がりするのです

 

チェックしないでいる手はありません。

 

ご家族だけで食べる場合は、

こちらでもまったく問題ないでしょう。

 

こういった品は、

通常の店舗でも置いてありますが、

通販において特に存在感があります。

 

一般的に売り物にはできないが

質が良いものをさばきたいという業者と、

美味しければ見た目はどうでもいいという

消費者のニーズが噛み合った結果です。

 

ネット検索すれば、いくらでもでてきますよ。

 

場所別カニのランク・値段

「訳アリ」だの「格安」だの、

普段と比べて安いカニが出まわるには

様々な理由がありました。

 

さて、そんなお安いカニを購入できる

場所はどこになるのでしょうか?

 

通常のスーパー・デパート

参照元:https://www.photo-ac.com/

スーパーはピンキリが激しいですが、

ランクとしては中くらいでしょう。

 

業務用のスーパーなどに行けば、

多くの量を一度に手に入れることも可能です。

 

ただし注意すべきところがひとつ。

一般的な店舗は品揃えに差が出ます。

 

カニは冬の風物詩といった風潮が強い昨今です。

 

大々的に売り出すのは

時期を待つ必要があるかもしれません。

 

例えば真夏に毛ガニを購入したいと思っても

仕入れ自体ないこともあります。

 

またスーパーで特売しているカニは

正直なところランクが低く、

加工品一歩手前に痩せたものもあり、

損してしまうことも。

 

その癖値段はさほどgでの相場と

そうそう変わりません。

 

ただし大型のデパートなどは

品揃えがよいことが多い上、

物産展なども開かれることがあります。

 

「堅」も1・2特程度ならば扱いがあります。

 

贈答品などはここで見繕っても

おつりがくるでしょう。

 

現地の市場・店舗

参照元:https://www.pakutaso.com/

餅は餅屋という言葉があるように、

カニも専門に取り扱っているところの方が

良いものが手に入りやすいもの。

 

ましてそれが現地の地元漁師さんたちから

購入できるなら、言うまでもありません。

 

現地に赴くことの一番の利点は、

目利きが自らできること。

 

「堅ガニ」という

一番身が詰まっている時期の毛ガニと

「若ガニ」という脱皮すぐ、

小さいけれど柔らかい毛ガニ。

 

それらの詳細について尋ねながら、

満足のいく買い物ができる、一番の方法です。

 

ただし行くのならば有名観光地と化した漁港よりも、

地元民が集うスーパーがおすすめです。

 

運が良ければ1杯数百円ということも・・・。

 

堅ガニなどではない

普通の若ガニなどが中心のようですが、

遠出の覚悟がある方は

一考の余地があるのでは?

 

テレビ・ラジオ通販

参照元:https://www.photo-ac.com/

テレビやラジオをつけると、

通販番組をやっていることがありますよね。

 

カニも例外ではなく、

特に業者が活発な時期は、

広告が盛大に行われますから

自然と耳にも入ってくるでしょう。

 

インターネットで購入する際と似ていますが

通販もお手軽さがウリです。

 

自宅にいながら格安のカニを、

電話一本で購入することができます。

 

インターネットや電子機器に弱い高齢の方など

むしろまだこちらの方が主流でしょう。

 

向こうも一番厚い層の視聴者の為に、

説明を懇切丁寧にしているためわかりやすいのが

長所です。

 

短所としては、あらかじめ購入できる数に

限りがあることが多い、ということでしょうか。

 

「何分までにかけてもらえれば~」という

時間制限をかけられることもあり、

焦らず吟味するには不適当ではあります。

 

インターネットショッピング

参照元:https://www.photo-ac.com/

一度でも格安のカニについて

検索したことがあるのなら、

連鎖的に広告がでるかと思います。

 

楽天など大手ショッピングサイトでは

クーポンとの合わせ技で

さらにお得に購入できるチャンスがあるでしょう。

 

何よりインターネットで一番助かるのは

値段の比較が容易ということ!

 

「最安値」と銘打ったものがずらりと並ぶので、

その中から自分が欲しいカニを

選別することが容易いのです。

 

惜しむらくは送料がかかるということ。

 

毛ガニの主な産地からして北海道なので、

遠方から注文するには嵩むこともあります。

 

特に安価にしようとして小さな毛ガニを注文すると、

毛ガニそのものの値段の2割程度は送料にかかるときも。

 

いかがでしたでしょうか?

 

毛ガニの値段には、

主に「カニの育ち具合」「サイズ」「発送方法」

「訳アリかどうか」の要因がからんでいるのです。

 

どこで、いつ、誰と、どうやって、毛ガニを

食すか?

 

熟考の末、あなたに最も適した毛ガニを購入

してみてくださいね!