カニの王様的立場にいる、ズワイガニ。

 

日本各地で様々なブランドネームもつけられ

冬の御馳走として知られて久しいですね。

 

ぜひ手に入れたい品ですが、

相場はいくらほどなのでしょうか?

 

ズワイガニの相場の決まり方

ズワイガニに限らず、

食べ物は一番出回りやすい時期に購入するのが

一番お安く手に入ります。

 

需要と供給のバランスですね。

 

さて、ズワイガニがたくさん取れる時期というと

いつになるのでしょう?

 

ズワイガニの相場要因①時期

参照元:https://www.photo-ac.com/

ズワイガニの相場を決める要因は2つあります。

 

それが①時期②獲れた地域③保存方法です。

 

平均値としては、

いもので1㎏あたり5000~8000円

高い良質のもので1万を超えるのはザラ…

といったところでしょうか。

 

まずは①の時期から見ていきましょう。

 

ものはなんでも、数が出回る時期が、

一つ一つの単価が安くなるものです。

 

ズワイガニがたくさん取れて、

入手しやすい時期と言えば真冬

「旬」といってもよいでしょう。

 

一般的に、「旬」とは、

その食べ物が年間で最も栄養豊富で

食べ応えがある頃を指します。

 

魚や、鹿や猪のようなジビエだと、

それは産卵や冬に備えてのエネルギーを溜める時期…

晩秋から冬にかけてが多くなります。

 

ズワイガニもこの理論が当てはまります。

 

カニはもともと産卵期に当たる時期は、

禁漁期が定められて漁業自体禁止されています。

 

また脱皮をして大きくなる時期に

下手にカニ漁をしてしまうと、

太ったものもやせたものも混じる

当たり外れ激しい結果に終わってしまいます。

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そのため、新潟より北では、

10月1日から5月31日

 

富山より西の海域では

オスは11月6日から3月20日まで。

メスは11月6日から1月10日まで。

と漁期が設定されています。

 

安定したブランドネームのカニを、

安定して獲り販売するためにです。

 

晩秋から春にかけてと、

とれる時期は結構長めではありますが、

あまりに早いと脱皮時期に重なりますし

遅すぎても産卵時期に重なり

漁そのものができなくなるのです。

 

故に中間の時期である真冬が最盛期になります。

 

おかげで真冬の旬の時期は

ズワイガニの売買が最も活発になり、

宣伝にも熱が入ります。

 

数自体多くなるので、自然と単価が他の季節よりも

低く抑えられるようになるんですね。

「堅ガニ」と「若ガニ」

身が最高に詰まっている(脱皮寸前の状態)を

堅ガニといい、1特から4特までランク付けされて

います。牛肉のA5ランクに相当します。

 

反対に脱皮したてでまだ小さいカニは、若ガニ

(水ガニとも)と呼ばれており、安価です。

肉が殻のサイズに合わず小さめに感じますが

なんせ脱皮したて。剥きやすく食べやすいのが

特徴です。

 

時期によってカニの成長の仕方は違います。

地域によっても変動があるので、あえて若ガニを

手に入れたい人などは覚えておいて損はないですよ!

 

ズワイガニによる相場要因②獲れる場所

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ズワイガニと言えば、

ブランドネームが多いことが特徴です。

 

福井県の「越前ガニ」などが有名ですね。

 

地域の名を冠する、

どこに出しても恥ずかしくない立派なズワイガニは、

漁業団体などから厳しいチェックを受けています。

 

そして改めて「〇〇ガニ」の名を戴くことが

出来るのです。

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越前ガニなどは黄色のタグをつけたものが、

正式なものと認められた証。

 

越前ガニは1㎏の平均が1万5000円程度。

最高品質になると2万前後の高額になります。

 

その他松葉ガニなど、

ブランドネームをつけたところも

同じ値段を獲るでしょう。

 

もちろん同じ海域で獲れたけれども

「〇〇ガニ」とのお墨付きがもらえないカニの場合は、

通常のズワイガニと同じ値段です。

 

かなりのお値段ですが、

それも品質の高さによるもの。

 

一度は冒険して購入してみるのもいいかもしれませんね。

 

越前ガニと松葉ガニの味の違いなど、

食べ比べるなんてのもいいかもしれませんし。

 

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またズワイガニは国内以外にも

ロシア・アラスカなどでも漁業が盛んです。

 

ロシアなどは一年中カニ漁をしている外国製は

国内産よりも数千円程度安くなり、

大変お値打ちな場合もあります。

 

ズワイガニの名前あれこれ
日本各地で獲れるズワイガニは、その地方の名産品。
中にはブランドネームをつけて呼び習わすことも。
有名な「越前」ガニは福井県で獲れるものを指し
兵庫県など近畿地方では「松葉」の名で定着して
いますね。
大体土地の名をそのままつけていることが多いようです。
またメスのカニはセイコガニなどの呼び名があります。
オスだけでなく、子持ちのカニも食べる場合があるのです。

 

保存方法別・ズワイガニの値段

真冬に食べる

ズワイガニの鍋や焼き物は最高の一言。

 

旬と聞いて納得いった方も

多いのではないでしょうか。

 

しかし相場は時期以外にも影響する事柄があります。

 

それがカニの保存方法です。順番に見ていきましょう。

 

「冷凍」の場合

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保存方法の値段は、活>冷蔵>冷凍となります。

目的別に保存するために、値段にも格差が出ます。

1000~3000円程度は値の開きがあるものです。

 

冷凍のカニは最もオーソドックスな保存方法です。

 

水揚げしたカニを茹でて、

急速冷凍したものを指します。

 

この保存法の良い所は、

外国で獲れたカニでも鮮度を損なわずに

長期保存できるということ。

 

業者の元管理されたズワイガニは、

年単位で持ちます。

 

業者の方で管理も発送もしやすく、

大変お手軽なことからスーパーに並んだり、

通販のラインナップに乗りやすい保存方法のカニです。

 

カニを家庭で食べたことがある人は

大抵この冷凍カニを解凍したものではないでしょうか?

 

家庭の冷凍庫でもしばらく持つために、

傷みにくさの点からは

もっとも評価されるべき保存方法です。

 

ただし長い間冷凍保存されていたものに関しては

「冷凍焼け」の恐れもあります。

 

乾燥・酸化することで、ぱさぱさして美味しく

なくなってしまうことも。

 

解凍を大雑把にやってしまうと

失敗したりもしますので、くれぐれも気をつけて。

 

「冷蔵」の場合

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冷蔵は、茹でたカニを凍らせないで冷温で保存したもの。

 

チルド保存などという言い方もします。

 

氷と一緒に低温で市場に発送されて、

消費者の元へ売られて行きます。

 

冷凍の次に見かけるもので、

スーパーや鮮魚店でも普通に出回っています。

 

冷蔵ガニの長所といえば、

やはり解凍のわずらわしさから

解放される点でしょうか。

 

届いてすぐに調理がしやすいというのは重要です。

 

冷凍よりは高めに設定されており、

数千円程度の違いがあります。

 

管理の難しさがより高くなるからです。

 

冷凍よりももっと良い、新鮮なものを…という方は

これを選ぶと間違いないでしょう。

 

家庭でも2日程度は冷蔵庫で持つので、

即座に傷む心配はいりません。

 

「活」の場合

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「活」とは新鮮度断トツの一位の保存方法。

つまり「生きたまま」のカニを指します。

(生ガニなどとも言います)

 

茹で締めしていないズワイガニが市場に出回るのは

中々ありません。

 

特にスーパーなどではめったに

お目にかかれないでしょう。

 

通販などで注文すると、おがくずからこっそり顔を

出すズワイガニと出会えます。

 

洗浄から茹で締め、味付けや解体まで

すべてを個人でやらなくてはなりませんが、

だからこそ調理に自由が効きます。

 

活は身やしゃぶしゃぶなど

新鮮な状態のズワイガニにしかできない調理方法で味わえる

唯一の保存方法です。

 

冷凍や冷蔵ではできないことが活では可能なのです。

 

この鮮度を保つのには並々の努力では足りません。

活は保存期間が大変短い代物です。

 

カニを陸上で生かしておくのは、

生け簀にて飼育する何倍も大変なこと。

 

いくら迅速に配達できたとしても、

締めるのに手間取ったりしていては

美味しいカニにはありつけません。

 

このため活カニは

発送可能期間などが定めている業者も多く、

手間の多さの為金額はかさみ気味です。

 

新鮮さを売りにした調理方法を試したいとき。

 

大切な人への贈答用として送りたいとき。

活は良い選択です。

 

臨機応変に保存方法を選択していきましょう。

 

お得なズワイガニを手に入れるには

時期・獲れる場所・保存方法…。

 

ズワイガニの相場を決める3つの要因は

おわかりいただけたでしょうか?

 

しかしそれ以外にも値段に変動が出る場合が

あるのです。

 

「脚のみ」を狙え!

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ズワイガニはカニ味噌も

しっかり美味しく頂けます。

 

身重視のタラバガニとは違い、

そのままの「姿」の状態であること

最も望ましいのです。

 

故に甲羅部分が重要視されます。

 

甲羅なしの脚のみだと

価値が極端に下がるのです。

 

甲羅抜きの場合

値段が1㎏あたり3000~4000円

非常にリーズナブル。

 

たとえ5㎏に増えたところで

同量の姿のズワイガニと比べれば、

半分以下の値で済んでしまうのがすごいところ。

 

とにかく身を大量に食べたい!なんて場合は、

わざわざ姿のものを1杯購入よりも

脚の詰め合わせを選んだ

方が幸せになれることでしょう。

 

「訳アリ品」をチェック!

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もっともっとズワイガニをお安く手に入れたいならば

「訳アリ品」を狙うのも賢いやり方です。

 

カニ漁というのは、籠を使って

一度に大量のカニを水揚げするのですが、

その際固い殻同士の

カニがたくさんぶつかりあいます。

 

その結果、中には殻にひびがはいったり、

脚がとれてしまうものもいるのです。

 

当然ながらそういった見栄えが悪いカニは、

贈答用等高級品のステータスからは外れます。

 

しかしながら加工品にするほど悪くはない。

 

むしろダメージは殻にしかない…なんて時。

 

そういったカニを集めて「訳アリ品」として

販売する業者が増えてきました。

 

店頭ではあまりないのですが、

通販だと訳アリ商品の豊富なこと。

 

どのような訳アリかも

ちゃんとした業者ならば書いてありますので、

しっかりと確認の上購入するとしましょう。

 

相場といっても、ズワイガニの相場は

一言では語りつくせません。

 

様々な要因がからんで複雑になっているからです。

 

いつ、どこの、どんなカニを食べたいのか?

自分の意思をはっきりさせた上で、納得できる

値段のズワイガニを購入できるよう頑張りましょう!